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和柄生地・和風布地の歴史

一口に和風生地と言っても、素材や製法に多様な種類があります。

・素材:コットン(木綿)、シルク(絹)、レーヨン(人絹)、麻、ポリエステル、ウールなど
・織り方:平織り、ドビー織り、ちりめん、ジャカード織り、綸子など
・柄の表現方法:先染め織物や、友禅染めなどの後染めによるもの

現代の「和風生地」「和柄生地」がどのように成り立ったのか、その歴史をさかのぼってみましょう。

飛鳥・奈良時代は、海を越えた大陸との交流が盛んで、西アジアから中国大陸、朝鮮半島を経由して、日本にさまざまな文化が伝えられました。
奈良時代の宝物が収められている正倉院には、こうした異国からの影響が色濃く反映された貴重な収蔵物が数多くあり、修復を重ねながら大切に保管されています。

布地との関連では、布がたりで人気の正絹西陣織「鹿草木夾纈(しかくさききょうけち)」は、正倉院宝物の屏風の柄を模して織られた由緒ある文様です。また、エジプト、メソポタミア、ギリシャなどに起源を持ち、シルクロードを通じて中国から伝わった「唐草文」は、この時代から日本で親しまれてきました。
その他、「鳳凰」や「龍」、「獅子」、「鴛鴦」、「亀」といった動物や、「宝相華」と呼ばれる緻密に意匠化された花の文様も、当時から日本で広く受け入れられています。

平安時代になると遣唐使が廃止され、文化全般に日本らしさを重視する「和様化」が進みました。
布地の分野でも、大陸伝来の文様に日本独自の変化が加えられた「有職文様」が宮廷や貴族の間で広く使われるようになります。
有職文様はその後も長く用いられ、現代でも皇室の衣装などで目にすることができます。布がたりでも「小葵文」や「雲立涌文」などの有職文様を取り入れた生地を販売しています。

鎌倉時代から室町・安土桃山時代にかけて、政治の実権が貴族から武家に移ると、現実的で写実的な文様が好まれるようになります。この時期の布文化では、大陸から伝わった「裂地」や「名物裂」、着物の原型とも言われる「小袖」の誕生、さらに「辻が花」染めの技法が登場しました。
江戸時代には、現代でも人気のある「友禅染め」の技法が開発され、豊かな色彩で表現された染め物が広く作られるようになりました。

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和柄生地・和風布地の歴史

一口に和風生地と言っても、素材や製法に多様な種類があります。

・素材:コットン(木綿)、シルク(絹)、レーヨン(人絹)、麻、ポリエステル、ウールなど
・織り方:平織り、ドビー織り、ちりめん、ジャカード織り、綸子など
・柄の表現方法:先染め織物や、友禅染めなどの後染めによるもの

現代の「和風生地」「和柄生地」がどのように成り立ったのか、その歴史をさかのぼってみましょう。

飛鳥・奈良時代は、海を越えた大陸との交流が盛んで、西アジアから中国大陸、朝鮮半島を経由して、日本にさまざまな文化が伝えられました。
奈良時代の宝物が収められている正倉院には、こうした異国からの影響が色濃く反映された貴重な収蔵物が数多くあり、修復を重ねながら大切に保管されています。

布地との関連では、布がたりで人気の正絹西陣織「鹿草木夾纈(しかくさききょうけち)」は、正倉院宝物の屏風の柄を模して織られた由緒ある文様です。また、エジプト、メソポタミア、ギリシャなどに起源を持ち、シルクロードを通じて中国から伝わった「唐草文」は、この時代から日本で親しまれてきました。
その他、「鳳凰」や「龍」、「獅子」、「鴛鴦」、「亀」といった動物や、「宝相華」と呼ばれる緻密に意匠化された花の文様も、当時から日本で広く受け入れられています。

平安時代になると遣唐使が廃止され、文化全般に日本らしさを重視する「和様化」が進みました。
布地の分野でも、大陸伝来の文様に日本独自の変化が加えられた「有職文様」が宮廷や貴族の間で広く使われるようになります。
有職文様はその後も長く用いられ、現代でも皇室の衣装などで目にすることができます。布がたりでも「小葵文」や「雲立涌文」などの有職文様を取り入れた生地を販売しています。

鎌倉時代から室町・安土桃山時代にかけて、政治の実権が貴族から武家に移ると、現実的で写実的な文様が好まれるようになります。この時期の布文化では、大陸から伝わった「裂地」や「名物裂」、着物の原型とも言われる「小袖」の誕生、さらに「辻が花」染めの技法が登場しました。
江戸時代には、現代でも人気のある「友禅染め」の技法が開発され、豊かな色彩で表現された染め物が広く作られるようになりました。